嘘カノでも幸せになれますか
白状しろって言いながら、ダンの腕が私の首に巻き付いてきたから心臓が止まりそうになって。
顔が尋常じゃなく熱くて。
「ダン、ごめんって。ハズイ、ハズイ。離してー」
私たちの前に並んでいるOLさんたちが振り向いて、
「ふふっ、かわいいカップルね。微笑ましいわ」
OLさんたちから見ると私たちは仲良くじゃれ合っているようにしか見えないんだろう。
彼女たちにそう言われて、さすがにダンも私に巻き付けていた腕を解いた。
「ほら、ダンだって恥ずかしいくせに」
「るせー! あとでちゃんと聞くからな」