嘘カノでも幸せになれますか

「わぁ、どれも美味しそう！　ね、ね、ダンはどれにする？」

「ん－、ユズが二択まで絞り込んだら俺はそれでいいよ」

「えっ？　いいの？　実はね、ベリーのパンケーキとメロンので悩んでいたの」

「じゃ、その二つで決まりな。すみませーん！」

ダンが店員さんを呼んでくれて、ベリーとメロンのパンケーキを注文してくれた。

「ユズは何飲む？」

「私は、アイスティーのストレートで」

「じゃ、アイスティーストレートとアイスコーヒーでお願いします」

ダン、注文の仕方がとてもスマートじゃない？　

「ダン、ここに来たことあるの？」

「いや、初めてだけど。なんで？」

「だって、注文の仕方とかそつがなかったって言うかさ。慣れてない？」

「そりゃ、俺とユズとじゃ経験値が全然違うだろ。そつがないのは当然だ」

「もう、いちいちムカつくこと言う」

あははっ、ってダンが笑うから私もつられて笑った。