【新装版】BAD BOYS
「こいつの幼なじみ、すっげー可愛いからマジで」
「へえ……」
「お前もそうだけど小学生に見えないんだよな……
どこの美男美女カップルかと思ったわ」
ちょっと盛って話してんのかと思ったけど、染をここに連れてくるトップが「あいつはたしかに可愛いな」って笑ってるから、本当みたいだ。
ちゅー、とストローでいちごみるくを飲んでいた穂が、大きな瞳を染に向けて。
「……染ちゃん、
幼なじみさん連れてきたらいいのに」
ぼそっと呟いた言葉に、染の幼なじみを見たい先輩たちから、「それいいじゃねーか」と同意の声が上がる。
それを聞いて何を言っても無駄だと思ったらしい染は、一応声を掛けておくと返事した。
その数週間後。
トップが染とともに連れてきた幼なじみは。
「……ガチの美少女だな」
「ほんとにねー」
紛うことなき美少女。
事情を聞かされたのか聞かされていないのか、染の後ろに隠れてるけど。染に声を掛けられて、こくこくとうなずいているのが見える。
「穂、声掛けてこいよ」
「えー、芹ちゃん無茶ぶりするじゃんー」
「お前がいちばん女に近いんだから、」
「近いってひどくない……?
もー……いいよ、行ってくるから。染ちゃーん」