【新装版】BAD BOYS
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「え、っ……!?」
桃と杏子に、土日にあったことをざっくりと話したら、桃は泣きながら「よかったね」って言ってくれた。
杏子は「よく頑張ったね」って相変わらずわたしのことを子ども扱いしてたけど、ちょっとわたしも泣きそうになったのは秘密だ。
そして、放課後。
ちょっと遅く来いと芹に指示されたから、桃と杏子に付き合ってもらって、軽く1時間ほど遊んでから地元に帰ってきた。
杏子が付き合ってくれるなんて本当に珍しいけど、今日はわたしへのお祝いらしい。
なにそれ完全に子ども扱いされてるんですけど。
……とは思ったものの、一緒に遊べて嬉しかったから文句はない。
椿に連絡を入れてからふたりと別れて、改札を抜けて椿の姿を探していた、ら。
「はなび」
声をかけてくれて、ここで冒頭のわたしにもどる。
それはもう盛大に驚いたってことはわかるだろうけど。
「髪染めたの……!?」
どうりで、コバルトブルーが見つからないと思った。
黒髪、ではないんだけど、艶のある黒髪というか。何色?と聞けば、「コバルトアッシュ」だそうだ。
別にコバルトにこだわっているわけではないらしいけど。
余裕で校則には引っ掛からない髪色に変わっていることに驚いていたら、「前の方がいい?」と首をかしげる彼。驚きはしたけど、見た目がかっこいいから何でも似合う。
それに、なんだかぐっと大人っぽくなった。
今だって、話しているだけで女性の視線を独り占め。……わたしへの視線が痛い。
「……いいと、思う。
なんか、そっちの方が色っぽい」
「そ? なら、あいつらも早く驚かしてやろう」
「わたしが戻ってきたことよりも、
そっちの方がインパクト強そうなんだけど」