【新装版】BAD BOYS
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「椿くーん」
「ん〜? なに、どした〜?」
──水曜日。
学校に行けば案の定「髪染めたの!?」という反応を大量に頂き。教師にも「お前どうした」と言われる始末。そしてシイは。
「……ご乱心?」
どこぞで聞いたようなセリフを俺に向けて放った。……俺が髪染めたらそんなにおかしいか。
とはいっても、カラコンはそのままで。女子からはひさしぶりにキャーキャー言われたけど、俺の脳内、いまは略奪計画で忙しいんだよねえ。
「下でかわいい子が呼んでるってー」
そして放課後。
シイが遊びに行こうよと誘ってきたから、めずらしいなと思いながら頷いて。どこ行く?と教室で話していたら、まさかの呼び出し。
「それ今日じゃねえとだめ?」
「いや、今日っていうか、他校の子だよ?
迎えに来てるけど、あれ彼女じゃないのー?」
ひょっこり顔を覗かせてそう言うのは、たしか1コ上の先輩。
誰に対しても基本タメ口でゆるーい俺のスタイルは、いまさら誰も気にしてねえからこんな感じだ。……って、ちょっと待った。
「他校?」
「うんー」
どこにいんの?と聞けば、校門のところにいるらしい。
教室の窓辺に歩み寄って目を細めれば、確かに校門のところにざわつきがあるのはわかる、けど。
「……あ、ノアさんの彼女じゃん」