【新装版】BAD BOYS
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「やっべ、まじで俺ら歌い過ぎじゃね?
何時間カラオケにいたんだっつーの」
「ふは、声がさがさになってるもんな」
「喉いてーし。
……でもまあお前が吹っ切れた顔してるからいーけどよ。飯行ってもっかいはなびのマンション寄ろうぜ」
「んー……」
返事して、とりあえず会計を済ませようとすれば。
「いーから」と止められて、あっさり奢られてしまった。……何なんだよこいつ。いいヤツ過ぎだし、なんでこんなかっこいいんだよ。
「お前に惚れない女とかいんの……?」
「お前、それ俺に喧嘩売ってんのかよ。
俺が2年前にフラれた女誰だと思ってんだっつの」
……ああ、はなび、ねえ。
あいつは染のこともふってるから、な。というか。さっきは流したけど、数時間前にはなびのこと「いいなって思った」って言ってなかったっけ?
「飯俺が奢るから」
「……別に奢んなくていーっての。
むしろ、お前が頑張れんなら俺が飯奢ってやるぐらい安いもんじゃねーか」
「俺女に生まれてたら確実にお前に惚れてるわ……」
「お前が女だったら……、
なんだろうな。案外アリかもしんねー」
「言い出したのは俺だけどマジで気持ち悪いからこの話なかったことにしよう」
ふざけた会話をしながら、ラーメンでも行く?と適当に店を決めて。
しっかり腹ごしらえしてから向かう先は、はなびのマンション。