【新装版】BAD BOYS
「……反対されてんならされてるって俺に言えばいいでしょうに。
ま、認めてくれてんならよかったけどな~」
「案外あっさりだったわよ」
午前中に泊まりに行く準備をして、お昼ご飯を食べたあと、迎えに来てくれた椿。
泊まれるなら、せっかくだから約束していた手持ち花火をやろうということになり。それを買ってから阿鷹家に行く予定が、出る寸前で鳴ったチャイム。
出てみれば宅配で、部屋の前まで持ってきてもらい、受け取ったのは大きなダンボール。
送り主は両親で。誕生日プレゼントにしては大きな箱の中身は何なんだろう、と開けている最中だ。
置いていってもよかったんだけど、「なにそのデカい箱」と言った椿にも感想を聞いてほしいとお母さんが言っていたし。
一緒にダンボールを、開けてみれば。
「……うわ、」
ダンボールいっぱいに詰められたのは、可愛らしい服。
トップスからボトムスがこれでもかと詰められていて、夏物やらすこし肌寒くなっても着れそうな秋向けの服まで入ってる。
「すげえ量だな」
「確かに多すぎるわよね。
お父さんたまにセンスが謎なんだけど、でも洋服のセンスはいいし、かわいいのが多くて嬉しい」
これならしばらく服は買わなくてよさそうだ。
ふっと頬をゆるめてひとつずつ箱から出し、畳んでいたら。中には様々な大きさの袋がいくつか入っていることに気づく。
ひとつを手に取って開けてみれば、入っているのはアクセサリー。
なるほど細かいものは小分けにして袋に入れてくれてるのか、と。そこそこ大きなブランドロゴ入りの布の袋を開ければ、中身はさらっとしたシルク素材のルームウェア。
……これぜったい高いんだけど。
シルク素材ってだけでもそれなりにするのに、このブランドのものならぜったい高いんだけど。
「手伝おうか?」
「あ、ごめんね。はやく片付けるから、」