魔力を失った少女は婚約者から逃亡する
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目の前のライトがめちゃくちゃ怒っていることがわかる。口をへの字に曲げて、目尻もキリっとあがっている。その目の前のライトが、盛大にため息をついた。
「トラヴィス。俺は言ったはずだよな。今、レインに抜けられて困るのはお前だって」
「はあ、まあ……」
「何が、はあ、まあ、だ」
あのニコラから回復薬をもらった日。レインの魔力は無事に回復していた。だが思わぬ副作用もあったらしい。
先日からレインの体調不良が続いていて、再び魔導士団の仕事の方を休むようになった。それがあまりにも長引くから、医者に診てもらったところ。
「まあまあ、ライト。こればかりは授かりものだから仕方ないでしょ?」
ライトの隣に座っているニコラは嬉しそうだが。
「義母さん。まさか、レインのために作った回復薬に、何か仕込んだわけじゃないですよね」
目の前のライトがめちゃくちゃ怒っていることがわかる。口をへの字に曲げて、目尻もキリっとあがっている。その目の前のライトが、盛大にため息をついた。
「トラヴィス。俺は言ったはずだよな。今、レインに抜けられて困るのはお前だって」
「はあ、まあ……」
「何が、はあ、まあ、だ」
あのニコラから回復薬をもらった日。レインの魔力は無事に回復していた。だが思わぬ副作用もあったらしい。
先日からレインの体調不良が続いていて、再び魔導士団の仕事の方を休むようになった。それがあまりにも長引くから、医者に診てもらったところ。
「まあまあ、ライト。こればかりは授かりものだから仕方ないでしょ?」
ライトの隣に座っているニコラは嬉しそうだが。
「義母さん。まさか、レインのために作った回復薬に、何か仕込んだわけじゃないですよね」