闇夜ヨルの恐怖記録 4
「あぁ。そうだ、昨日ケガをしたんだって?」


今思い出したという様子で先生が聞いてきたのでユウナは少し眉間にシワを寄せた。


昨日の体育の授業のことを言っているのだ。


「はい。少しだけ」


腕はまだ痛むけれど、もう手が上がらないほどではない。


すぐに保健室へ行って湿布を貼ってもらったのがよかったみたいだ。


「そうか、気をつけないとダメだぞ?」


その言葉にユウナは返事ができなかった。


先生は本当にユウナが1人で勝手にケガをしたと思っているんだろうか。


いくらなんでも、クラス中から無視されていることに気がついていないなんてこと、ないと思うけれど。


そう思って先生を見ていると、先生は不意に視線を外した。


そして「まぁ良かったな。友達が保健室まで迎えに来てくれたって聞いたぞ。友達は大切にしないとな」と、言ったのだった。
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