闇夜ヨルの恐怖記録 4
☆☆☆

家に戻ってきたユウナはしばらくぼんやりとベッドに寝転んでいたが、気を取り直すようにスマホを取り出した。


学校にも持っていっているけれど、ワイハイ環境がないので緊急時以外は使わないようにしているのだ。


スマホがワイハイにつながっているのを確認してから、トイレで聞いた都市伝説を打ち込んでいく。


《真実の電話 山の中 赤い公衆電話》と、いくつかのワードをあわせて検索してみると以外にもすぐに何件かのサイトがヒットした。


一番上に出てきたサイトにアクセスしてみると、大きな見出して《真実の公衆電話》と書かれていて、物語のようにそれが語られていた。


主人公は冴えないサラリーマンで、毎日代わり映えのしない日常にうんざりしていた。


それでもこの日主人公は気分良く仕事をこなしていたのは、仕事終わりに合コンの予定が入っているからだった。


今日の相手は大手企業に務めている受付嬢で、写真を見せてもらう限りみんなとても綺麗でかわいい子たちだった。


受付業務ということで愛想もよく、笑顔も素敵なのだそうだ。


今日ここで彼女をつくることができれば自分の人生はもっと華やかになる。


ただ仕事をして帰って寝るだけの消費されていく毎日の中に楽しみが増えていくのを想像して、男はニヤついた笑みを浮かべながら仕事をした。


気分よく仕事をしていた男はいつもよりも早く自分の仕事を終えることができた。


時刻を確認するとちょうど5時になったところだ。
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