闇夜ヨルの恐怖記録 4
☆☆☆

テストの点数が悪かったのも、つい嘘をついてしまうのも、全部全部イジメのせいだ。


私は悪くない。


私は本当ならすべて上手くできる子なんだから。


それをダメにしているのは私をイジメているあいつらだ。


ユウナは翌日も1時間早く家を出た。


両親と顔を合せるのが嫌だったから、朝食も食べて来ていない。


昨日の夜からほとんどなにも食べていないからお腹はペコペコだったけれど、校門が見える頃にはそれも忘れてしまっていた。


まだ誰も居ない校門の前に1枚写真を貼り付ける。


そして下駄箱にも。


キミのときよりも多く印刷してきたから、下級生の廊下、職員室までの廊下、ついでにB組の黒板にも貼り付けることができた。


貼り付けながらユウナは笑っていた。


口に出して、大きな声で。


それは誰もいない廊下や教室に大きく響き渡り、それがおかしくてまた笑った。


笑いながら考えた。


そうだ、今度は両親のこともあの電話で聞いてきてみよう。


大人は本当のことは口に出さないから、きっとたくさんの真実を聴くことができるだろう。


その中にはユウナには言えないようなこともきっとあるはずだ。


それを使ってキミやサエたちと同じように脅すことだってできるかもしれない。
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