闇夜ヨルの恐怖記録 4
「写真とってばら撒いたのがユウナだとしても、どうして万引しているのがわかったのか不思議だった。あんな決定的な写真、そうそう撮れないから」


ユウナはもうなにも言えなかった。


確かにサエの言う通りだったからだ。


「それでユウナを徹底的にマークしてたの」


続けていったのはキミだった。


きっと2人して自分の知らないところで後を付けてきていたのだろう。


そして、真実の電話にたどり着いた。


あの電話にたどり着いてユウナの様子を見ていた2人は、きっとユウナと同じようなことをしたのだろう。


そして、ユウナの恥ずかしい過去を知った。


そう理解した瞬間ユウナはふっと息を吐き出した。


結局こういうことになるんだ。


自分はどこまで行ってもイジメられっ子で、それは変わることがなくて、成績だってきっとガタ落ちしてしまう。


あの電話は1人1日1回までしか使うことができない。


ユウナは1人。


サエとキミは2人いるから、好きなだけユウナの過去や本心を暴き出すことができる。


もう、勝ち目がないことはわかっていた。
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