闇夜ヨルの恐怖記録 4
クラス行事で怠ければその分誰かが働かないといけない。


勉強を怠ればその分クラス全体の成績が悪くなる。


ユウナは今までそんなふうに物事を考えたことがなかったのだ。


自分がよければそれでいい。


そう思って過ごしてきて、そしてイジメられるようになるとイジメっ子のせいにした。


でもこうして話をしてみると少しだけ違う景色が見えてきた。


「ううん。私達こそごめん。どんなことがあってもイジメなんてしちゃいけなかった」


「努力すればできるようになることが、ユウナにはたくさんある。それを伝えたかっただけなの」


2人の目から大粒の涙がこぼれ出すので、ユウナも思わず泣いてしまった。


「私にも、勉強とか運動とか、できるかな?」


質問すると、2人共同時に泣き笑いを浮かべて「もちろんだよ!」と、頷いたのだった。

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