闇夜ヨルの恐怖記録 4
「誰も知らないみただよ? それ誰のカメラなの?」


そう聞かれてユキコは黙り込んでしまった。


これは私のカメラだ。


でも捨ててきた。


そう言えばきっと『だったら親切な人が届けてくれたんじゃない? まだ使えそうだし』と言われるに決まっている。


そんなんじゃないと言っても信じてもらるはずがない。


「大丈夫?」


ほとんど食べることができなかった給食を終えて、ユリが心配そうに聞いてきた。


あのカメラはカバンの中にしまってある。


「本当に呪いなのかな」


ポツリと呟くと、ユリがまた泣きそうな顔になった。


「そうなのかもしれない。とにかくあのカメラをどうにかしないと」


「捨てても戻ってくるのにどうすればいいの?」


「それは……」


ユリはそこまで言って口ごもってしまった。


どうすればいいのか検討もつかない。
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