闇夜ヨルの恐怖記録 4
それにこのままでいるとどうなってしまうのかもわからなかった。


今の所カメラが戻ってきたり、少女の姿が見えたりするだけで済んでいるけれど、それで終わるとは思えない。


いつ自分の身が危険にさらされるかわからないのだ。


そう思うと恐怖に押しつぶされてしまいそうだった。


「そうだ! 捨てても戻ってくるなら誰かに持っていてもらったらどうかな?」


思いついたようにユリが言う。


「持っていてもらうって、一体誰に?」


こんな気味の悪いカメラ誰も持っていてはくれないだろう。


「落とし物として先生に預けるのはどう? 先生は学校内での落としものを鍵付きのロッカーに保管しているよね? そこならもう戻ってくることはないんじゃない?」


ユリの言葉にユキコの顔色が少しだけ良くなった。


確かにカギつきのロッカーに保管しておいてもらえれば、カメラが戻ってくることもないはずだ。


ユキコはさっそく先生に届けるためにカメラを握りしめて、職員室へと向かったのだった。
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