闇夜ヨルの恐怖記録 4
「マヤちゃんって、転校したんじゃなかったの?」


ユリの言葉にユキコは目を丸くした。


「え、そうなの?」


「わかんないけど、元々転校生だったし突然学校に来なくなったから、あぁ、また転校したんだろうなぁって思ってたんだけど」


そう言われればそうなのかもしれない。


「マヤちゃんって卒業式にも来なかったよね? ってことはこっそり転校してたのかもしれないよね」


ユキコは何度も頷いて答える。


だけどそれだと疑問は解けないのだ。


どうしてあのカメラにマヤちゃんの姿が映っているのかどうかという、一番の疑問が。


それに気がついたとき2人は同時に黙り込んでしまった。


マヤちゃんが卒業式にも出られなかったのはクラスのイジメが原因で、今自分たちの前に姿を現しはじめた原因は私達を憎んでいるから。


そう考えるのが自然だった。


「例えばマヤちゃんが私達を恨んで出てきているとしたら、今マヤちゃんはどうしていると思う?」


ユキコの質問にユリは一瞬黙り込み、そして青ざめた。


「まさか、死んでるとか?」


ユキコがポツリとつぶやいてユリは「そんなことない!」と、大きな声で否定した。
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