闇夜ヨルの恐怖記録 4
本当に心底安心したようなその声色にユキコの胸がチクリと痛む。
母親の顔を直視できなくなって、顔をそむけてしまった。
その先には高級そうな臙脂色の絨毯が敷いてあって、改めて自分の家とはなにもかもが違うのだと思い知らされる気分だった。
「そうそう、それとね」
まだまだ続きそうな話にユキコは小さくため息を吐き出した。
だけど途中から気がついていた。
母親が話しているのはマヤちゃんの小学校時代の話しばかりなのだ。
その後、中学生になっているマヤちゃんの話は1度も出てきていない。
それがどういう意味なのかなんとなく理解しかけてきていた。
マヤちゃんはいつ、どうやって死んでしまったのか。
そんな疑問が浮かんできていたが、話に割り込んでそんな質問をする勇気はなかった。
「ごめんなさい、トイレを借りてもいいですか?」
どうにかこの先に話を進めたくてユキコはそう言った。
トイレで少し考えて、それから話題を切り出して見ようと思ったのだ。
「もちろん。そこのドアを出て右手よ」
ユキコはユリへ目配せをして部屋を出た。
リビングを出るとそこには長い廊下がある。
廊下には赤い絨毯が敷かれていて、歩いてもほとんど足音が聞こえない。
ふかふかとした地面を歩いているとなんだか別の惑星にでも来てしまったような気がしてくる。
母親の顔を直視できなくなって、顔をそむけてしまった。
その先には高級そうな臙脂色の絨毯が敷いてあって、改めて自分の家とはなにもかもが違うのだと思い知らされる気分だった。
「そうそう、それとね」
まだまだ続きそうな話にユキコは小さくため息を吐き出した。
だけど途中から気がついていた。
母親が話しているのはマヤちゃんの小学校時代の話しばかりなのだ。
その後、中学生になっているマヤちゃんの話は1度も出てきていない。
それがどういう意味なのかなんとなく理解しかけてきていた。
マヤちゃんはいつ、どうやって死んでしまったのか。
そんな疑問が浮かんできていたが、話に割り込んでそんな質問をする勇気はなかった。
「ごめんなさい、トイレを借りてもいいですか?」
どうにかこの先に話を進めたくてユキコはそう言った。
トイレで少し考えて、それから話題を切り出して見ようと思ったのだ。
「もちろん。そこのドアを出て右手よ」
ユキコはユリへ目配せをして部屋を出た。
リビングを出るとそこには長い廊下がある。
廊下には赤い絨毯が敷かれていて、歩いてもほとんど足音が聞こえない。
ふかふかとした地面を歩いているとなんだか別の惑星にでも来てしまったような気がしてくる。