闇夜ヨルの恐怖記録 4
ユキコはふらふらと後ずさりをして、そこにあったベッドに当たりそのまま座り込んでしまった。


大したイジメじゃないと思っていたのは自分たちだけで、マヤちゃんは自殺してしまうくらい思い悩んでいたとしたら?


だから学校にも来れなくなって、そのまま自殺してしまっていたとしたら?


マヤちゃんはまだ私達を恨んでいるから、写真の中に出てきたのだとしたら?


ユキコの両目から大粒の涙が溢れ出していた。


部屋も人形も歪んで見えて、早く逃げ出したいのに逃げ出すことすらできない。


それでも涙は止まらない。


「ごめんなさい、ごめんなさいマヤちゃん」


震える声で何度も謝る。


だけどもう人形になってしまったマヤちゃんにはなにも聞こえない。


なにも言うことだってできない。


傷つくことだって、もうできない。
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