恋行き電車パスポート
「なんだ、これ……」


ピンク色で、ちょうどスマホくらいの大きさ。棒キャンディのストラップがついている。


こっち方面の階段を使う人は少ないが、ど真ん中に立ち止まったままだとさすがに迷惑だ。

ほんとにスマホだったら大変なので、俺はとりあえずそれを拾った。


「は……?」


スマホじゃない。どっかで掴んだことのある感覚。

まさか……。と思い裏へひっくり返すと、スマホと同じくらい落としたらやばいものだった。
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