愛が欲しかった。
 香りさんはぼくのものを掴むと下卑た笑みを浮かべ、
「……立派になって」と言う。
 香りさんは度々冗談でぼくのお風呂を覗いていた。今にしてみれば冗談ではなくて欲情していたのかもしれない。
 死守するべきものを掴まれたぼくは全て身に任せる事にした。減るものでもないし、そんなことを思いながらなされるままに叔母と身体を重ねる。
「ねえ、気持ちいい?」
 叔母が何度も訊いてくるので、ぼくは、うんとだけ返事をして、身をゆだねる。
 終わってしまえば特に感動もなかった。
 ただ、避妊をしなかったことに対して後から恐怖が襲ってきたのだった。
 子供ができたらどうしようか、と。

 朝になると叔母は昨日の出来事などなかったようにぼくに接してきたことにぼくは驚いた。ぼく自信はどう接するべきか悩んでいたのだった。拍子抜けしたけれど、叔母がそういう態度ならぼくも合わせるべきなのだろうと結論付けた。そのほうが暮らしやすいから。
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