先生×アタシ×先生
「…ん…」


ここは家?じゃない。どこだ?


起き上がると保健室だった。


「歌ちゃん気が付いた?」


保健室の先生、南牧子 みなみまきこ
いつも何かとアタシの相手をしてくれる。

「あ、マキちゃん!」

「何があ、マキちゃんよ!歌ちゃんあなた廊下で倒れたんだよ!九重先生が連れてきてくれた時は顔が真っ青だったんだから!」

「え⁈九重が⁇連れてきたって、どういうこと?」

「倒れた歌ちゃんを保健室まで連れてきてくれたんだよ!」

「連れてきたって、どうやって???」

「え〜照。まぁ、お姫様抱っこってやつ⁇笑」

「キモすぎなんだけど!最悪〜‼︎ゲロ吐きそ!」

「ええ!ここで吐かないで〜吐くならバケツあるよ」

牧子は急いでバケツを差し出す。

「冗談だよ、ふふふふふっーーー!笑笑」

「も〜よく吐かれてベッドの掃除大変なんだからね!わっはははは〜笑」

マキちゃんもうアタシの高校生活終わりよ!
プライドがボロボロよーーーーーー!


トントン。

「失礼します〜葉月さん大丈夫ですか?」

九重が様子を見にきた。

「もう顔色も大丈夫ですし、元気に笑ってますよ〜笑笑」

「よかった…俺のせいでごめんね。朝から体調悪かったの?大役もあったし精神的にも疲れたかな?」

「助けてくれなんて頼んでないし」
「ちょっと疲れたから廊下で休んでただけだし」


「また〜歌ちゃんったら〜笑」
牧子は呆れたように笑う。

「歌!行くぞ〜これから係決めなんだ!体調良くなったのなら教室行こう!余物の係になるぞ〜」

「それは嫌!てか勝手に歌とか呼んでんじゃねーよ!!」

「南先生が歌ちゃんって言ってるから俺も歌って呼ぶから!」

「4ね!」

「俺と教室帰ろう」

「九重と行きたくないから先行けよ。後から行く。」

「初日から九重呼びかぁ〜!笑 わかった先に行ってるからすぐ来るんだよ?またどっかで倒れてるんじゃないかって心配になるからね笑」


「それ絶対みんなに言うなよ?」

「わかったよ!」

「じゃ、俺は先に行ってるね!南先生ありがとうございました。」


「いいえ。」


九重は教室に戻った。



「九重先生いい先生じゃない?」

「初対面でいきなり説教し始めたからね?先生なんてみんな同じだよ」

「そうかな〜?いい先生だと思うよ!」

「いい先生なんてこの世に存在しませーん。♪」

歌乃はいつものように言い返す。

「マキちゃんあんがと〜またね〜」

「うん!また何かあったらすぐ来てよね」

「はーい!」


保健室を出て教室に向かった。
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