先生×アタシ×先生
アタシがあの九重に、お姫様抱っこ…

想像しただけで、恥ずかしい。

なぜもっと遠くまで逃げずに気を失ってしまったのか!!アタシのバカーーー!

根性が足りなかったな。

肝心なところで弱いんだよなぁアタシの体!



教室に戻るとこれから係決めが始まるところだった。


「歌、待ってたよ〜」
九重が歌乃に話しかけた。


クラスが騒ついた。


「歌って呼んでるよ〜」
「知り合い?」
「え、そう言う関係?」

コソコソ話してるのが聞こえた。

「あ??なんか言った??怒」

歌乃はそうに言い、コソコソ話していた子達を睨みつけた。


教室が静まり返った。


そう、アタシに逆らう奴なんていない。


凍りついた空気を消すかのように、九重が明るく話し始めた。

「歌がこのクラスの女王なのね〜把握!じゃあ係決め始めようか〜!」

席に座ると隣の席の奏が話しかけてきた。

「歌乃ちゃんどこ行ってたの?探したんだよ〜!」

「ちょっとめんどいからサボってただけだよ〜」

「朝お腹痛いって言ってたから何かあったんじゃないかって心配したよ〜」

「わりぃ」

「歌乃ちゃん委員会、係何する〜???もし良ければ一緒にやろうよ」

「別にいいよ」

歌乃は奏と同じ文化祭実行委員会、係は合唱コンクール係になった。

奏が一緒にやろう!と誘ってきて何がいい?と聞かれたので、任せるからアタシのも書いてきて〜と頼んだ。

どうせ委員会も係も興味ない内容ならやらないからなんでもいい。



アタシは係決めよりも、あの出来事が恥ずかし過ぎて、何も頭に入ってこない。


考えても仕方ないのはわかってる…

あ〜。

九重と目を合わせられない。


初日からこんな事ってある??


奏が一緒に帰ろうと誘ってきたので、途中まで一緒に帰ることになった。


1年の時のこと、奏が一緒にいたグループを抜けた訳、趣味や好きなこと、色々話した。

なんだか友達みたい。

友達いても悪くないかな。

でも真面目な奏がこんな見た目のアタシと釣り合うわけがない。

メガネの真面目ちゃん。

奏のスカートアタシの3倍ぐらい長い気がする…なんて考えてちょっと笑った。
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