先生×アタシ×先生
ただいま〜。


「おかえり〜!先生誰になったの?」

母が食い気味に聞いてきた。

やっぱクラス替えがないと聞きたくなるのはそこだよねぇ〜。

「若い男だよ、九重ってやつ」

「へぇ〜。あんたと合うかなぁ〜??また喧嘩してお母さん学校呼ばれる??笑」

「かもね〜笑笑!てかいつも喧嘩売ってくんのアイツらの方だよ?だから九重次第かな?」

「学校遠いんだから勘弁してよね!今度お母さん学校行く時は新しく出来た、あそこのお店行きたいな!」

「あ〜あの新しく出来た焼肉屋ね!行こう!ってもう喧嘩して呼ばれる気満々じゃん!」

「ハッハッハーーー!笑 バレた?」

「も〜!!お母さんそういうとこ最高!ハハハッ笑笑」


お母さんに今日のあんな恥ずかしい出来事絶対話せない。

しかも倒れたなんて聞いたら心配して病院連れて行かれる!

絶対ダメ〜!!

歌乃は大の病院嫌い。

去年高熱が出て病院に行った。

診察の時は口も開けず、点滴も拒否。

唯一出来たことは、聴診器で心臓の音を聞けたくらいだった。


プルルルルルー♪(電話)


母が電話を取る。

「もしもし葉月です。」

「はい!そうですか!よろしくお願いいたします〜」

これ九重??母に口パクで聞く。

母が頷く。


やばい!と思い母から電話を奪う!


「もしもし歌乃です〜先生〜はいはい!宿題のことですか?はい〜わかりました〜!」


ガチャ。


「今日ねアタシね宿題忘れちゃって、その電話だったみたい」

絶対体調を心配しての電話だよね。絶対ダメだから!

宿題もう出したけどね笑

九重の話一切聞かず、一方的に話して切っちゃった。笑

「やだねぇ〜初日から忘れたの?気をつけなよ。」

「うん、うっかりしてた〜笑」

「あはは〜!」


「早速喧嘩して呼び出しの電話かと思ったよ!焼肉日和だったんだけどなぁ〜」

「1日目は早過ぎでしょ〜てか焼肉日和ってなに笑!」

「どの口が言ってるの?去年の入学式の日、大喧嘩して呼び出し食らったけど?」

「あれは1年の時の担任が喧嘩売ってきたから買ったの〜」

「売られた喧嘩は買えって教えたのはお母さんだった笑笑!」

「そうだよ!笑笑」

「じゃ仕方ないか〜!焼肉楽しみにしてる〜♪」


なんでも前向きなこんな母が大好き!!
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