先生×アタシ×先生
そして、待ちに待ったピアノレッスンの時間。


そう言えば奏と同じ先生なんだ!


蒼美紗子先生 あおいみさこ

普段は優しくて時に厳しい。
歌乃も唯一頭が上がらない存在。
美紗子先生のようなピアニストになりたい。


トントン。


「はーい。」

美紗子先生いつもはまだ来てないのに今日はもういらっしゃった。

「失礼致します。こんにちは。」

「失礼致します。こんにちは。」

奏と礼儀正しく頭を下げ、部屋へ入る。


今日はまず、春休みの成果を発表という形で美紗子先生に聞いていただいて、好評を受ける。


「歌乃さんよく頑張ったね!正直貴方には少しこの曲早いと思ってたの、よく弾けてました。ざっと注意点チェックしておいたから、この後レッスンでやりましょう。」


「はい、先生。有難う御座います。」



「奏さん!!今日はもう帰っていいわよ。」

「えっ」

「春休み何やってたの?レベルの低い曲を選んでおいてその程度の弾き込みでいいの?」

「もう今日はいいよ」

「…すみません」

奏は泣いている。

「ありがとうございました。」

奏は先生に挨拶をしピアノ室を出ていった。



歌乃のレッスンが始まった。

美紗子先生、今日も気合いの入ったレッスン。

歌乃はすごく上達出来た気になった。

奏を心配する気持ちもあったけど、奏の分も時間使えて少し嬉しかった。

奏大丈夫かな?

次の副専攻の声楽のレッスンも同じグループだからその時会えるな。

「本日もレッスンありがとうございました。失礼します。」

歌乃はピアノ室を出た。
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