先生×アタシ×先生
歌乃saido

帰り道。

「ウタってなんでも出来るよね。」

奏がポロッという。

「そんなことないよ。好きなだけ。」
「アタシは音楽しか出来ない。勉強で上位の奏がアタシは羨ましいよ〜笑!」

「勉強なら教えてあげるよ!」

奏にアタシが出来ないってことは知られたくない。アタシは興味がないからやらないだけ。

「いい。」

「え〜!勉強なんかやれば誰だって出来るよ!!頑張ろうよ!!」

「いいって言ってるでしょ??しつこい奴嫌い。1人で帰るからバイバイ」

「ごめっ…………」

歌乃はついいつものように怒ってしまった。

アタシだって勉強出来るようになりたい。
何も知らないくせに。だから友達なんかいらないんだ。

「……涙」

優しい奏に腹を立ててしまった自分が嫌。

涙が出てきた。
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