私達は結婚したのでもう手遅れです!
目の前がちかちかして、乱れた着物を指でたぐりよせ、その衝撃に耐えた。
初めての感覚にぐらりとめまいを覚え、力が抜けた体をソファーに沈めた。

「羽花。あまり暴れると着物がだめになるぞ」

着物がしわくちゃになってしまっている。
それを悲しいなんて思わず、ただぼんやりとその着物を眺めていた。
あまりの快感に思考を取り戻せず、また唇を塞がれ、中を好きなように舌でなぶられてしまう。

「んっ……あっ……」

指がまた体に触れて声が唇からこぼれおちた。

「ふぁ……あっ……あぁ」

痺れたようになった体―――頭がぼうっとしてしまう。
力の入らない体でなんとか押し返そうとしても無駄で、心は溶けて冬悟さんに触れられたいなんて思っていた。

「もっ……う……、だ、め……」

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