私達は結婚したのでもう手遅れです!
第24話 正体
『柳屋』の古い木造の外観は変わらず、今日も竹色の暖簾がふわりと風に揺れていた。
さらさらと竹の葉の音が聴こえてくる。
さっきまで不安だったけれど、不思議と気持ちが落ち着き、店の横とびらに手をかけた。
「お姉ちゃん!」
「羽花ちゃん!」
桃色の着物姿の百花と若草色の着物姿の衣兎おばさんが並んで店頭で大量受注した箱菓子を包装しているところだった。
なんだか、春らしくていいなぁ。
天気もよくてポカポカした春の陽気を感じて、ついつい、ほんわかした気分になってしまう。
「それ、春用の包装紙だよね。もう春だねぇ」
桜色の包装紙に白い熨斗紙。
『柳屋』では季節によって店名が入った包装紙の色を変えている。
「もしかして、私を呼んだのって大量に注文を受けてしまって、二人じゃ手が回らなかったとか?」
さらさらと竹の葉の音が聴こえてくる。
さっきまで不安だったけれど、不思議と気持ちが落ち着き、店の横とびらに手をかけた。
「お姉ちゃん!」
「羽花ちゃん!」
桃色の着物姿の百花と若草色の着物姿の衣兎おばさんが並んで店頭で大量受注した箱菓子を包装しているところだった。
なんだか、春らしくていいなぁ。
天気もよくてポカポカした春の陽気を感じて、ついつい、ほんわかした気分になってしまう。
「それ、春用の包装紙だよね。もう春だねぇ」
桜色の包装紙に白い熨斗紙。
『柳屋』では季節によって店名が入った包装紙の色を変えている。
「もしかして、私を呼んだのって大量に注文を受けてしまって、二人じゃ手が回らなかったとか?」