私達は結婚したのでもう手遅れです!
「羽花ちゃんが俺達の分も弁当を作ってくれたんですよ。知りませんでした?」
―――知らなかった。
そういえば、重箱におにぎりをせっせと詰めていたな。
「料理上手だし、可愛いし、ちょっと胸は小さいですけどって、にらまないでくださいよ!」
「羽花を変な目でみるな」
「わ、わかってますって。冬悟さんは視線だけで殺しにくるからなぁ……ほんっと、こえーよ……」
「それにしても、羽花さん。遅いですね」
仙崎がドアの方を見た。
「ん?羽花ちゃんがどうかした?」
「秘書室にあるコピー機まで行ったはずなんですが」
「え?いなかったけど?俺、秘書室で明日の会議資料、受け取ってきたとこだし」
竜江は手に持っていた会議資料をバサバサと振った。
部屋の空気が重くなった。
「―――礼華か」
あいつ、羽花を連れ去ったな。
会社に出入りしている矢郷組の人間は礼華だけ。
―――知らなかった。
そういえば、重箱におにぎりをせっせと詰めていたな。
「料理上手だし、可愛いし、ちょっと胸は小さいですけどって、にらまないでくださいよ!」
「羽花を変な目でみるな」
「わ、わかってますって。冬悟さんは視線だけで殺しにくるからなぁ……ほんっと、こえーよ……」
「それにしても、羽花さん。遅いですね」
仙崎がドアの方を見た。
「ん?羽花ちゃんがどうかした?」
「秘書室にあるコピー機まで行ったはずなんですが」
「え?いなかったけど?俺、秘書室で明日の会議資料、受け取ってきたとこだし」
竜江は手に持っていた会議資料をバサバサと振った。
部屋の空気が重くなった。
「―――礼華か」
あいつ、羽花を連れ去ったな。
会社に出入りしている矢郷組の人間は礼華だけ。