私達は結婚したのでもう手遅れです!
わぁ、褒められたと思って返事をすると呆れた顔で冬悟さんは私を見た。

「羽花。二度とあのジジイを俺の部屋にいれるな」

「え?でも、合鍵を持っていたじゃないですか」

「偽造だ」

ぎ、偽造!?
驚いておじいちゃんを見るとにやりと笑っていた、
やっぱり、普通の人じゃない。

「今回はお互い痛み分けだったな」

んん!?
痛み分け?
冬悟さんが玄関を出る。
広い庭が現れた。

「マンション襲撃の時に嶋倉の人間が大分やられちゃったからねー」

「嶋倉から矢郷組への仕返しはこれですみましたね」

庭に転がる矢郷組の人達が目にはいる。
それは死屍累々といった様子で『これって倍返しじゃないですか?』と思わずにはいられなかった……
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