私達は結婚したのでもう手遅れです!
番外編
おねだりじゃないです!
私達は結婚しました!
声を大にして私は言いましょう!
私が妻だとっ。
冬悟さんの周りに女性が集まっている。
胸も大きいし、美人揃いだし、ドレスが似合うスレンダーな人達。
女の私ですら、うわぁ、華やかですねぇ……(絶望)てなるくらいレベルが高かった。
そんな中でも冬悟さんの美しさは別格だった。
モテモテだってことはわかっていました。
妻として広い心で立ち向かおう。
そう思っていた―――けどっ!
ベタベタと遠慮なしに冬悟さんに触っている。
ここがそういうお店だってことは百も二百も承知ですよ?
でも、私(妻)の目の前でよくもそんな触れますね……!?
ぶるぶると怒りで拳を震わせていると、お店で一番偉い人らしき人が私に近づいてきた。
着物姿の色っぽい女性で目の下の泣きぼくろがまたセクシーだった。
私ににこやかに微笑みかけた。
「あなたが嶋倉の正妻さんね。これから大変だろうけど、頑張ってね」