私達は結婚したのでもう手遅れです!
私の心を見透かしたかのように冬悟さんから否定された。

「車に戻る。竜江、仙崎」

二人はうなずき、すばやい動きで前と後ろに立つ。
ボディガードみたいだけど、実際はそのとおりで、なにかと恨まれやすい冬悟さんの身を守っている。
車に戻るとむうっと膨れっ面のままだった私の顔を冬悟さんが覗き込んだ。

「羽花。機嫌悪いな。嶋倉の関係者に紹介して回っているだけだろう?」

「そうですね」

刺々しい口調に冬悟さんは眉をひそめた。
妻として、ここでハッキリさせておかなくちゃいけない!
週刊誌に書いてあったんだから!

相談者Aさん『結婚してから、彼は変わりました。結婚前はお前だけだよ、なんて言ってたのに夜のお店に通っていたんです!まだ新婚なのにどうしたらいいですか?』

相談者Bさん『結婚する前は家事を分担しようって優しく言ってくれた彼。でも、実際は違ってました。私は彼に言うべき?』

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