私達は結婚したのでもう手遅れです!
「草むしりですんでありがたいと思え」

竜江さんはいやだーと悲鳴に近い声をあげて、仙崎さんに連れてかれてしまった。

「羽花」

「は、はい!」

もしかして私も罰がある?
そう思っていた。
けれど、冬悟さんが言ったのは違っていた。

「あまり竜江と仲良くするな。妬ける」

「……気を付けます」

竜江さんのためにも。
広い庭を眺めながら、私はうなずいたのだった。
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