私達は結婚したのでもう手遅れです!
武士の母『言葉にできないのであれば、行動で示してみたらどうでしょうか。彼があなたに毎日好きと言って欲しいくらいあなたを愛しているのなら、あなたが彼のためにしてあげたことにきっと気づいてくれますよ』

「行動で示します!」

うんうんとうなずいていると、冬悟さんが戻って来た。

「待たせたな。帰るぞ」

じろりと冬悟さんは竜江さんをにらんでいた。

「あー!車っ、車用意してこないとー!」

「待て。お前、羽花にいらないことを吹き込んでいなかったか?」

「まさかっ。ちょっと遊んだだけですよ」

竜江さんのふざけていたセリフは冬悟さんの耳にしっかり届いていたらしい。

「羽花で遊ぶな」

がしっと頭を掴まれ、竜江さんは笑ってごまかした。

「ヒマだったんですよー!」

「このまま潰すぞ。だいたいお前は羽花に近づきすぎだ」

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