私達は結婚したのでもう手遅れです!
竜江さんは気づいてないみたいだけど、あなたもですからっ!
確かに今の竜江さんは人あたりのいい雰囲気を見せている。
でも、ヤクザモードに切り替わった竜江さんはけっこう怖い。
ケンカだって強いし。
そういえば、竜江さんに彼女っているのかな。
ちょっと聞いてみたい。
ふわふわ状態の竜江さんなら、教えてくれるかも。
そう思って話しかけようとした時―――

「俺達の時は絶対に仙崎さんには……」

「え?竜江さん、結婚を考えている人が―――」

ドンッと竜江さんが突き飛ばされ、横に転がった。

「お姉ちゃん!打掛けすっごく素敵ね!時代劇のお姫様みたいよ!」

「今、すげー、力だったんだけど!?」

百花がズサッと私の前に現れた。

「和装で大正解!料亭の料理も美味しいし!」

「おーい……聞いてるー?けっこう痛かったよー」

訴える竜江さんを百花は無視していた。
この二人、仲悪いのかな……

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