私達は結婚したのでもう手遅れです!
百花は頬をひきつらせた。

「もー!ヤクザじゃないってば!」

「お姉ちゃんの冬悟さんラブラブフィルターからはそう見えるんだろうけどね。素人には見えないと思うわよ」

むっ!
失礼な!
百花に反論したけど、向こうも負けずに言い返してくる。
そうしているうちにスポンジが焼き上がった。

「冷ましているうちにフルーツを切らなきゃ。えっと、百花が持ってきたフルーツってこれ?」

「そうよ」

夏場でイチゴがなかったから、メロン、バナナと冷凍のベリー類とキウイ、桃の缶詰など。
フルーツがどっさり用意されていた。

「もしかして、フルーツ多すぎた?」

百花は心配そうにフルーツが入った袋をのぞきこんだ。

「うーん。でも、たっぷりなほうが美味しいよね?」

「のせられるだけ、のせてみる?」

「お姉ちゃん、生クリームもたっぷりのせよう」

「そうだね!」

私と百花は昔から生クリームが好きだった。
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