私達は結婚したのでもう手遅れです!
うるさく騒ぐ玄馬を無視して、俺は羽花にメッセージを送った。

『悪い、遅くなった。今帰る』

羽花から、メッセージが返ってきた。

『早く帰ってきてくださいね。サプライズがありますから』

「仙崎。早く帰るぞ。羽花がサプライズを用意してあるらしい」

「羽花さんのサプライズですか?なんでしょうね」

ケーキの型を買っていたから、ホールサイズのケーキを用意して待っているに違いない。
竜江も呼び戻しておくか。
さすがに俺一人でホールサイズのケーキは食べ切れそうにない。
ハンドミキサーを買っていた羽花を目にした時、俺は羽花の行動を予測し、オーブンを購入しておいた。
羽花がケーキを焼きたいのかもしれないと察した。
大きめのオーブンが届いた時の羽花は目をキラキラしていたな。
嬉しそうな顔でケーキを作って待っている姿が目に浮かぶ。

「羽花がケーキを作って待っているんだろう」

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