私達は結婚したのでもう手遅れです!
「わああああっ!」

竜江さんが急に雑誌の前に飛び出した。

「ああ、俺も読んだ」

さすが冬悟さん。
すでに把握してましたか。
冬悟さんにもなにかきっと悩みが―――

「特に参考にはならなかったな。そもそも、女に重いと言われるということは男として、まだまだだってことだろう?」

「「そうなんですか!?」」

私と竜江さんの声がハモった。
冬悟さんが竜江さんを見る。

「あ、いえ。俺じゃないっすよ?あー、そうなんだなーって思っただけなんで。そんなパターンもあるんだな。なるほどー(棒)」

「まあ、プレゼントを断られる時点で好かれているかどうかは怪しいがな」

「マジですか!?」

ちょっとみただけでさらっと答えてしまう冬悟さん。
さすがだなあと思っていると、竜江さんは悲しい顔をしていた。
どうしたんだろう。

「冬悟さんはやっぱり頼りになりますね」

「そうか?」

「はい」

< 330 / 386 >

この作品をシェア

pagetop