私達は結婚したのでもう手遅れです!
えっ!?えぇっ?
き、キスされたー!
髪っ!
私の髪がぁぁぁっー!
今日、髪が洗えなくなったよってそうじゃない、そうじゃないの。

「あ、あの、どうして……」

「ずっと羽花さんのことが好きでした」

「わ、私をですか!?」

「明日のデートの時に気持ちを告げるつもりだったのですが、まさかこんなトラブルがあるとは思っていなかったので」

「すみません。巻き込んでしまって」

冬悟さんがこなかったら、私はどうなっていただろう。
あのまま、ヤクザに連れてかれていたに違いない。
しかも、三千万円の借金まで肩代わりしてもらって。

「あのっ!お金はこの件が落ち着いたら、少しずつお返しします」

「お金より、羽花さんの返事をいただきたい」

す、好きって本当だったんだ……
聞き間違えじゃなかった。
私でいいのだろうか。
こんな素敵な人の隣に私?
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