私達は結婚したのでもう手遅れです!
第5話 どうなっちゃうの!?
冬悟(とうご)さんに微笑まれてはひとたまりもない。
それに私のことを好きだなんて。
うわぁぁぁっと思わず顔を手で覆った。
もうその告白だけで胸がいっぱいだというのに一緒に暮らすなんて思ってもみなかった。
のんきな私はホテル暮らしをするくらいの感覚でいたというのに。
落ち着くまで私一人ここで暮らすんだろうなーと、のんびり構えていた。
それがっ、それがですよ?
憧れの冬悟さんと一緒に暮らすとかっー!
私にいったい何が起きてるの?
もしかして、お盆と正月がいっぺんにやってきたんじゃないかな。
三月だけど。

「わからないことがあれば、言ってくださいね」

「は、はい」

両想いからの同居ならぬ同棲。
ハイスピード過ぎてバッタリと倒れそう……
ふらふらしながら部屋を見て回り、キッチンや浴室の使い方を確認し、玄関近くの部屋を開けた。

「え―――?」

白で統一された広い部屋。
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