私達は結婚したのでもう手遅れです!
もしかして、あのご当地キャラクターグッズで女の人を誘惑する気じゃ?
遊び相手にされてしまうとか?
なんて不誠実な!

「竜江さん。そんな可愛いキャラクターを黒い策略に使わないでくださいね」

「黒い策略って、冬悟さんじゃあるまいし。俺なんか、冬悟さんに比べたら素直で可愛い竜江だ」

「竜江」

冬悟さんに凄まれて竜江さんは慌てて否定した。

「冗談、冗談っすよ!」

またよけいなこと言って竜江さんは冬悟さんに叱られていた。
懲りてないんだから。
最後のお土産ポイントも終わり、旅行はすべて終わった。

「冬悟さん。旅行、すごく楽しかったです」

「そうか。よかった」

「また行きましょうね」

「ああ」

窓を開けると涼しい風が入ってきた。
田植えがすんだ青い田んぼを眺める。
いつもと違う風景も楽しかった。
眺めているうちに眠くなり、冬悟さんに寄りかかって眠ってしまっていた。

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