闇夜ヨルの恐怖記録 5
「テツヤの言う通りだ。あのドリンクは本当に必要なときに飲もう」


ジュンイチが賛同してカツユキはチェッと軽く舌打ちをした。


放課後になって警察署へ向かった3人は緊張で思うような感想が言えず、終始真っ赤な顔で受け答えする羽目になってしまった。


「だから一口でも飲んでおけばよかったんだ」


警察署から出た途端にカツユキは唇を尖らせる。


「悪かったよ。だけど俺達の反応は中学生らしくてすごく良かったって、言ってもらえたじゃないか」


ジュンイチが慰めるように言う。


それは最後に新聞記者の人に言われた事だった。


3人があまりにも緊張していたから声をかけてきたのだろうけれど、その一言で少しは救われた気持ちになっていた。


「それに、俺たちが表彰されるのはこれで終わりじゃないだろ?」


一番前を歩いていたテツヤが振り向いて言う。


2人は一瞬黙り込んだがすぐに笑顔になってテツヤの後を追いかけた。


「そうだな」


「もちろんだ」


そう言い合ってあるき出す。
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