闇夜ヨルの恐怖記録 5
その音を聞きつけた母親が部屋に入ってきたけれど、それにも気が付かないくらい気持ちよく演奏をしていた。
と、その時、
出窓へ視線を向けると小さな双葉が見えた。
その双葉がメロディに合わせて左右に揺れていたのだ。
揺れながらそれは徐々に徐々に大きく成長していく。
アサミは驚いて目を見開いたけれど、演奏をやめることはしなかった。
アサミが演奏を続ければ続けるほど芽が大きくなり茎が伸びていく。
そして演奏が終わったとき母親の拍手が聞こえてきて、ようやく部屋の中にいることに気がついた。
「すごいじゃないアサミ! これならコンクール曲でソロパートに選ばれること間違いなしよ!」
「それよりお母さん、これ見て!」
アサミは出窓へ駆け寄って植木鉢を見つめた。
「あら、いつの間にこんなに大きくなったの?」
「今の間だよ! 私が演奏しているときにどんどん育ったんだから!」
「えぇ?」
怪訝そうな表情になった母親に、アサミは試しに一節だけフルートを吹いてみせた。
するとさきほどまでと同じように芽は左右に体を揺らして、少しだけ成長したのだ。
と、その時、
出窓へ視線を向けると小さな双葉が見えた。
その双葉がメロディに合わせて左右に揺れていたのだ。
揺れながらそれは徐々に徐々に大きく成長していく。
アサミは驚いて目を見開いたけれど、演奏をやめることはしなかった。
アサミが演奏を続ければ続けるほど芽が大きくなり茎が伸びていく。
そして演奏が終わったとき母親の拍手が聞こえてきて、ようやく部屋の中にいることに気がついた。
「すごいじゃないアサミ! これならコンクール曲でソロパートに選ばれること間違いなしよ!」
「それよりお母さん、これ見て!」
アサミは出窓へ駆け寄って植木鉢を見つめた。
「あら、いつの間にこんなに大きくなったの?」
「今の間だよ! 私が演奏しているときにどんどん育ったんだから!」
「えぇ?」
怪訝そうな表情になった母親に、アサミは試しに一節だけフルートを吹いてみせた。
するとさきほどまでと同じように芽は左右に体を揺らして、少しだけ成長したのだ。