闇夜ヨルの恐怖記録 5
ただの練習でこんな風に拍手されるなんて思っていなかったアサミは照れて真っ赤になってしまった。


その視界の中で、隅っこで小さく拍手しているニナの姿を見つけた。


ニナは拍手しながらも今にも泣き出してしまいそうな表情を浮かべている。


あ……。


ニナも頑張っていたのに。


なにか声をかけてあげないと。


そう思ったけれど、部員たちに囲まれたアサミは一歩も動くことができなかったのだった。
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