闇夜ヨルの恐怖記録 5

サボル

これは私の努力の結果。


これはずっと頑張ってきた神様からのご褒美だ。


そう思うと途端に気持ちが楽になった。


そうだよ。


だって私は幼少期から楽器や音楽に触れてきた。


サトコと別れて帰宅する途中、アサミは100円均一に立ち寄った。


園芸コーナーで植物の栄養と、植物の名前を記入する小さめのプレートを購入した。


「もっともっと、大きく成長してね」


栄養をあげて、プレートにはマジックで『能力花』と書いて鉢植えの土に刺した。


「今日も家で練習するの?」


開けたままだったドアから母親が顔を覗かせる。


「うん、少しだけね」


アサミはそう言い、フルートを手に取ったのだった。
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