闇夜ヨルの恐怖記録 5
「私はサトコの演奏も好きだよ。ニナに負けてないと思ってる」
「だけど先生はそう思ってない。もしかしたら、部活のみんなもニナの方が上手だって思っているのかもしれない」
「どうしてそんなこと言うの?」
アサミは焦った口調になってきた。
サトコとは今までずっと仲良く吹奏楽に打ち込んできた。
辛いときも楽しいときも、全部一緒に分け合ってきた。
それなのに、ソロパートの話しが出てからは自分のことばかりが気になって、サトコのことを全然見ていなかったのだ。
「私、高校に入ったら音楽やめる」
「え?」
「だって、私にはそんな能力ないもん」
言いながらサトコの声は震えていた。
本当は音楽を続けたいのだという、気持ちの現れだと感じた。
さっきまで照り続けていた太陽は突然雲に隠れてしまい、少し肌寒いくらいになっていた。
アサミを襲っていた心地いい眠気はとっくに覚めてしまっている。
「能力なんてなくても楽しければいいじゃん!」
本心だった。
能力があるかないかなんて関係ない。
どんなことでも自分が一番好きだと感じて打ち込むことができればそれがいいに決まっている。
「だけど先生はそう思ってない。もしかしたら、部活のみんなもニナの方が上手だって思っているのかもしれない」
「どうしてそんなこと言うの?」
アサミは焦った口調になってきた。
サトコとは今までずっと仲良く吹奏楽に打ち込んできた。
辛いときも楽しいときも、全部一緒に分け合ってきた。
それなのに、ソロパートの話しが出てからは自分のことばかりが気になって、サトコのことを全然見ていなかったのだ。
「私、高校に入ったら音楽やめる」
「え?」
「だって、私にはそんな能力ないもん」
言いながらサトコの声は震えていた。
本当は音楽を続けたいのだという、気持ちの現れだと感じた。
さっきまで照り続けていた太陽は突然雲に隠れてしまい、少し肌寒いくらいになっていた。
アサミを襲っていた心地いい眠気はとっくに覚めてしまっている。
「能力なんてなくても楽しければいいじゃん!」
本心だった。
能力があるかないかなんて関係ない。
どんなことでも自分が一番好きだと感じて打ち込むことができればそれがいいに決まっている。