闇夜ヨルの恐怖記録 5
「まぁ最初は身近な人たちだろうな。同級生とか、親、兄弟とか」


「それってただの手伝いじゃないか?」


ジュンイチが腰の骨を折ってくるので、テツヤはしかめっ面をした。


「家の中の人助けはまぁ、手伝いとも言えるかもしれないな」


カユツキは難しそうな表情で答える。


洗濯物を畳んだり、兄弟の世話をするのとは違うことがしたい。


もっと、本当に人の命を救ったり困っている人を助けて、明るい未来を照らしたりとかだ。


「明日さっそく学校内で仕事を探してみよう」


カツユキの言葉にテツヤは目を輝かせる。


「仕事、あるかな?」


「もちろん、なにかしらはあるはずだよ。悩みのない人間なんていないから」


「ジュンイチ、それでいいな?」


テツヤはジュンイチへ視線を向けて聞いた。


ジュンイチは軽く肩をすくめて「いいよ」と、頷いたのだった。
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