わけあってイケメン好きをやめました
私には二歳年上の姉がいるが、その姉にも円香と同じような忠告を受けた。
傍から見ると、利樹に対する信用はまったくないみたい。
「大和もイケメンだから、絢音の彼氏みたいに遊んでたらどうしよう……」
「利樹より絶対に大和のほうがモテるよね!」
円香にそう言ったものの、鳥飼 大和は全国的に有名になりすぎているから逆に遊べないだろうと思う。
週刊誌の記者にあれこれ記事を書かれかねないので注意しているはずだ。
「大和は私の“妄想彼氏”なの。絢音もあの彼氏ともし別れたら、大和を“心の恋人”にしなよ」
「なにそれ」
「妄想の中なら、浮気されないじゃない?」
円香の発想が面白くて、私は声に出してアハハと笑った。
そういうのを“ファン”と定義するような気がするけれど、“妄想”をするのは誰にも迷惑をかけない。頭の中だけなら自由でいいのだ。
この日、私は円香と食事とお酒を楽しんだ。心の底から笑えた。
だけどその一週間後、私は地獄の底に突き落とされる。
傍から見ると、利樹に対する信用はまったくないみたい。
「大和もイケメンだから、絢音の彼氏みたいに遊んでたらどうしよう……」
「利樹より絶対に大和のほうがモテるよね!」
円香にそう言ったものの、鳥飼 大和は全国的に有名になりすぎているから逆に遊べないだろうと思う。
週刊誌の記者にあれこれ記事を書かれかねないので注意しているはずだ。
「大和は私の“妄想彼氏”なの。絢音もあの彼氏ともし別れたら、大和を“心の恋人”にしなよ」
「なにそれ」
「妄想の中なら、浮気されないじゃない?」
円香の発想が面白くて、私は声に出してアハハと笑った。
そういうのを“ファン”と定義するような気がするけれど、“妄想”をするのは誰にも迷惑をかけない。頭の中だけなら自由でいいのだ。
この日、私は円香と食事とお酒を楽しんだ。心の底から笑えた。
だけどその一週間後、私は地獄の底に突き落とされる。