わけあってイケメン好きをやめました
「俺、大学のころからずっと虹磨さんが羨ましかったんですよ。美人の美和さんを独占してたし、社会人になった今もそれは変わらなくて……」
「私と虹磨さんは本当になんでもないのよ? お互いに恋愛感情は微塵もないの!」
「それは、わかってます」
いつものように、疑われがちな虹磨さんとの男女関係を否定すれば、徹平くんはなにを今さらと言わんばかりにあっさりと納得してくれた。
私にはそれが意外で、思わず言葉を詰まらせてしまう。
そんな私に視線を送りながら、徹平くんは再び大きな手でグラスを持ち、アイスコーヒーを口に含んだ。
「何度言ってもみんな信じてくれなかったの。だから……今のはうれしいな」
「ずっと一貫して美和さんは完全否定だったじゃないですか。俺は最初から信じてました。本当になにもないんだろうなって」
私と虹磨さんが一緒にいて、男女の仲だと疑わない人は珍しい。
今までのことが急に走馬灯のように頭に浮かんできた。
イケメンの虹磨さんがライバルなんて無理だと、私から逃げた葉山くん。
私が二股していると決めつけて非難した元カレの要くん。
虹磨さんを男として見たことなどないと、何度説明してもわかってもらえなかった過去があるからこそ、徹平くんがすんなり信じてくれたのがうれしかったのだ。
「私と虹磨さんは本当になんでもないのよ? お互いに恋愛感情は微塵もないの!」
「それは、わかってます」
いつものように、疑われがちな虹磨さんとの男女関係を否定すれば、徹平くんはなにを今さらと言わんばかりにあっさりと納得してくれた。
私にはそれが意外で、思わず言葉を詰まらせてしまう。
そんな私に視線を送りながら、徹平くんは再び大きな手でグラスを持ち、アイスコーヒーを口に含んだ。
「何度言ってもみんな信じてくれなかったの。だから……今のはうれしいな」
「ずっと一貫して美和さんは完全否定だったじゃないですか。俺は最初から信じてました。本当になにもないんだろうなって」
私と虹磨さんが一緒にいて、男女の仲だと疑わない人は珍しい。
今までのことが急に走馬灯のように頭に浮かんできた。
イケメンの虹磨さんがライバルなんて無理だと、私から逃げた葉山くん。
私が二股していると決めつけて非難した元カレの要くん。
虹磨さんを男として見たことなどないと、何度説明してもわかってもらえなかった過去があるからこそ、徹平くんがすんなり信じてくれたのがうれしかったのだ。