わけあってイケメン好きをやめました
「利樹は他の子とも遊びたいのよ。私だけじゃ不満なんでしょ」
「絢音……」
激高するでもなく、つぶやくように言葉を紡いだ私の様子が変だと気づいたのか、利樹が私の肩に手を添えて顔を覗き込んできた。
「触らないで!」
思わず私は利樹の手を払い、後ずさって距離を取った。
彼に触れられたくない気持ちが生じたのは初めてで、自分でも驚いたが、今のが私の答えなのだろう。
「私、もう無理。利樹とは付き合えない」
他の女にも同様に甘い言葉を囁いて触れたのだと想像したら、生理的に彼の手を拒絶していた。
接触したくないと思う相手と、無理して恋人を続ける必要がどこにあるのかわからない。
そんな感情が押し寄せてきて、私の中で一気に別れる方向に傾いていった。
「俺のこと、好きなんだろ?」
「大好きだったよ。歌ってるときの利樹は本当にカッコいい。でも……あなたは私だけを見てくれないって、よくわかったから」
「絢音……」
激高するでもなく、つぶやくように言葉を紡いだ私の様子が変だと気づいたのか、利樹が私の肩に手を添えて顔を覗き込んできた。
「触らないで!」
思わず私は利樹の手を払い、後ずさって距離を取った。
彼に触れられたくない気持ちが生じたのは初めてで、自分でも驚いたが、今のが私の答えなのだろう。
「私、もう無理。利樹とは付き合えない」
他の女にも同様に甘い言葉を囁いて触れたのだと想像したら、生理的に彼の手を拒絶していた。
接触したくないと思う相手と、無理して恋人を続ける必要がどこにあるのかわからない。
そんな感情が押し寄せてきて、私の中で一気に別れる方向に傾いていった。
「俺のこと、好きなんだろ?」
「大好きだったよ。歌ってるときの利樹は本当にカッコいい。でも……あなたは私だけを見てくれないって、よくわかったから」