わけあってイケメン好きをやめました
ふたりは元々、大学時代に同じゼミで知り合ったのだと美和さんが詳しく教えてくれた。
美和さんは虹磨さんより二年後輩だそうだ。彼に対してフランクだが敬語を使っているのはそのせいだろう。
虹磨さんが起業したのは五年前で、二十八歳のときらしい。
ということは、今は三十三歳。私より十歳年上なので、あの落ち着いた立ち振る舞いもうなずける。私の知り合いの男性たちに比べたら、かなり大人だ。
「しかし、綺麗な顔してますよね。スタイルもいいですし」
「虹磨さんは大学生のころ、モデルをしてたのよ?」
「そうなんですか?!」
面接のとき、彼が脚を組んでる姿を見てモデルのように美しいと感じたけれど、実際にモデル経験のある人だったとは。
「あんなイケメンと常に一緒にいたら、惹かれませんか?」
付き合ってはいなくても、好きになったりしないのだろうかと素朴な疑問を口にしてみた。
だけど美和さんはありえないとばかりに首を横に振った。
「私、なぜかわからないけど、あの顔はなんとも思わないのよね。全然響かないのよ」
自分で言っておきながら、美和さんはあははと声に出して笑った。
美和さんは虹磨さんより二年後輩だそうだ。彼に対してフランクだが敬語を使っているのはそのせいだろう。
虹磨さんが起業したのは五年前で、二十八歳のときらしい。
ということは、今は三十三歳。私より十歳年上なので、あの落ち着いた立ち振る舞いもうなずける。私の知り合いの男性たちに比べたら、かなり大人だ。
「しかし、綺麗な顔してますよね。スタイルもいいですし」
「虹磨さんは大学生のころ、モデルをしてたのよ?」
「そうなんですか?!」
面接のとき、彼が脚を組んでる姿を見てモデルのように美しいと感じたけれど、実際にモデル経験のある人だったとは。
「あんなイケメンと常に一緒にいたら、惹かれませんか?」
付き合ってはいなくても、好きになったりしないのだろうかと素朴な疑問を口にしてみた。
だけど美和さんはありえないとばかりに首を横に振った。
「私、なぜかわからないけど、あの顔はなんとも思わないのよね。全然響かないのよ」
自分で言っておきながら、美和さんはあははと声に出して笑った。